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ハロゲン分析について

①ハロゲン系物質に対する各種規制
ハロゲンとは、元素周期表で言う17族に分類される元素であるフッ素(F)、塩素(Cl)臭素(Br)、ヨウ素(I)等を指します。従来から電子・電気機器や付属製品中では、塩素、臭素などのハロゲン元素が難燃剤として使用されてきました。近年、これらの難燃剤を廃棄・焼却する際、燃焼条件によってはダイオキシンなどが発生して環境汚染の原因となることが明らかとなってきました。また、製品の製造過程によっては設備の劣化といった悪影響を及ぼすことが知られるようになりました。さらに、最近の研究によって、難燃剤以外の複数の有機ハロゲン化合物についても、環境残留性や人体への毒性を示すことが確認されました。

これらの動きを受けて、2006年にEU欧州連合による「電子・電気機器における特定有害物質の使用制限」であるRoHS指令が施行され、ハロゲン系難燃剤である「ポリ臭化ビフェニル類(PBB類) 」と「ポリ臭化ジフェニルエーテル類(PBDE類)」がRoHS指令中の六種類の特定有害物質の中に含まれ、規制対象物質となりました。これ以降、材料中のハロゲン濃度については世界的に強い関心が集まっています。
RoHS 指令はEU が発令した指令ですが、アメリカ合衆国、タイ、中国および韓国でもRoHS 指令と同様な規制が既に施行されています。
また、RoHS 指令は2013 年1 月から改正RoHS指令に置き換わりました。ハロゲンに関係する変更点に関しては、発泡ポリスチレンの難燃剤として利用されているヘキサブロモシクロドデカン(HBCDD) が、優先的に禁止を検討すべき物質として追加されました。

国際的な動きとしては、POPs 条約によって、さらに多数のハロゲン系物質が規制対象となりました。POPs条約(残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約)とは、PCB、ジクロロジフェニルトリクロロエタン(DDT)、ダイオキシン類をはじめとした環境への残留性が高く,地球規模の取り組みが必要なPOPs(残留性有機汚染物質; Persistent Organic Pollutants) を廃絶・削減することを目的とした国際条約です。2001 年5月に採択されたPOPs 条約は2004 年5 月から発効し、付属書に記載された物質は2025 年までに使用を中止し、2028 年までに処理を終了することが義務づけられています。第6 回締約国会議( COP6) が開催された2013 年5 月時点でのPOPs 条約のハロゲン系規制物質を以下に示します。

・付属書A 19物質
アルドリン、α-ヘキサクロロシクロヘキサン、β-ヘキサクロロシクロヘキサン
クロルデン、クロルデコン、ディルドリン、エンドリン、ヘプタクロル
ヘキサブロモビフェニル、ヘキサ・ヘプタブロモジフェニルエーテル
ヘキサクロロベンゼン、リンデン、マイレックス、ペンタクロロベンゼン
ポリ塩化ビフェニル、テトラ・ペンタブロモジフェニルエーテル、トキサフェン
エンドスルファン、ヘキサブロモシクロドデカン

付属書B 2物質
DDT
PFOSとその塩・PFOSF

付属書C 5物質
ヘキサクロロベンゼン
ペンタクロロベンゼン
ポリ塩化ビフェニル
ポリ塩化ジベンゾパラジオキシン
ポリ塩化ジベンゾフラン

付属書A は製造・使用・輸出入を禁止する措置を取るべき物質、つまり廃絶すべき物質、B は製造・使用を制限する措置を取るべき物質、Cは可能な限り非意図的な放出を減らす措置を取るべき物質と定められています。また、2013 年10 月のPOPRC9 では、POPs 条約の対象物質として塩素化ナフタレン、ヘキサクロロブタジエンを付属書A とC に追加することを、次回のCOP で勧告することが決定されました。また、短鎖塩素化パラフィンヘキサブロモシクロドデカン、ペンタクロロフェノールとその塩及びエステル類、DBDE、ジコホルをPOPs 条約へ追加するべきかの審議が継続しています。

電気材料の分野でも、有機ハロゲン化合物を使用しない「ハロゲンフリー」が世界的に進んでいます。電気・電子回路用銅張積層板の分野では、国際規格であるIEC(国際電気標準会議)61249-2-21や米国IPC(電子回路工業協会)4101B、国内では、 社団法人日本電子回路工業会(JPCA)においてハロゲンフリーが定義されており、代替品への移行が推進されています。
材料がハロゲンフリーとみなされる含有率の上限値については、IEC、IPC、JPCAともに共通であり、以下のように定義されています。

1.塩素(Cl)含有率:0.09wt%(900ppm)以下
2.臭素(Br)含有率:0.09wt%(900ppm)以下
3.塩素及び臭素含有量の総量:0.15wt%(1500ppm)以下

②対策
自社製品がハロゲン系物質の規制に適合しているかどうかを、あらかじめ確認しておく必要があります。このため、いわゆる環境分析の一種としての製品中の化学物質の含有量測定が不可欠であり、測定機を有する外部業者に測定を依頼するのが一般的です。
フッ素、塩素、臭素、ヨウ素の四元素の含有率を個別に測定する分析を4元素分析、上記のIEC等の規格に対応するような塩素と臭素の二元素のみの分析を2元素分析と呼んでいます。
材料中に含まれるハロゲン系物質の詳しい含有量を測定するためには、いわゆる精密分析が必要とされています。分析方法としては、BS EN 14582:2007に準拠したIC(自動試料燃焼-イオンクロマトグラフ法)を用いる方法が一般的です。

 

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