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RoHS指令とは

RoHS(ローズ、又はロース)指令とは、EU欧州連合が定めた電子・電気機器における特定有害物質の使用制限のことを言います。この有害物質使用制限指令は2003年2月13日に公布され、2006年7月1日以降に上市される製品から適用されており、その後2011年7月に改正されて現在に至っています。当初のRoHS指令(通称RoHS1)は2013年1月2日にて廃止となり、2013年1月3日からは改正後のRoHS指令(通称RoHS2)に置き換わっています。

①目的
EU各国では、廃棄される電子・電気機器の大部分が埋め立てや焼却されており、埋立て場や焼却場からの鉛などの汚染が問題になっていました。このRoHS指令の目的は、このような状態を改善するために、電子・電気機器中での有害物質の使用を制限して人の健康を保護し、かつ、廃棄される電子・電気機器を環境に影響を及ぼすことなく回収・処理しようとすることにあります。また、EU加盟各国間でこの使用制限の基準を統一して運用することも目的としています。

②対象となる製品
 RoHS1が対象とする電子・電気機器の範囲は当初は8種類でしたが、2011年の改正に伴い、新たに「医療機器」、「監視・制御機器」、「その他の電子・電気機器類」の3種類が追加されてRoHS2では合計11種類となりました。この改正の結果、現在では、別途指定された特定製品を除き、実質的にすべての電子・電気機器が対象範囲となりました。ここで、RoHS2の対象から除外される十種類の特定製品とは、軍事用、宇宙用、能動埋込型医療機器、永久設置型太陽光発電パネル等です。

③マーキング制度の追加
 RoHS2からCEマーキング制度が追加され、EUに上市する前に、CEマークの添付、適合宣言書と技術文書の作成・保管が義務づけられています。

④使用が制限される特定有害物質の種類
RoHS2によって使用が制限されている特定有害物質は現時点では六種類です。製品の特定有害物質の含有量には許容濃度の上限が設けられており、その値を越えてはなりません。
ただし、適切な代替手段が無い場合には、例外として一定の範囲内でRoHS指令が適用されない製品群が規定されています。例えば、ブラウン管等のガラス中の鉛、ブザー等を駆動する圧電体中の鉛、小型蛍光灯に含まれる水銀などです。

その許容濃度の上限値も含め、六種類の特定有害物質を以下に示します。

・鉛 0.1% (1000ppm以下)
・水銀 0.1%(1000ppm以下)
・カドミウム 0.01%(100ppm以下)
・六価クロム 0.1%(1000ppm以下)
・ポリ臭化ビフェニル類(PBB類) 0.1%(1000ppm以下)
・ポリ臭化ジフェニルエーテル類(PBDE類) 0.1%(1000ppm以下)

なお、使用が制限される有害物質としてフタル酸系の可塑剤を新たに加えることが最近決定しました。上記の六物質に加えて、2019年7月22日より、下記の四物質の使用制限が製品カテゴリーごとに順次開始される予定です。

フタル酸ジニエチルへキシルBis(2-ethylhexyl)phthalate(DEHP)(0.1%)
フタル酸ブチルベンジルButyl benzyl phthalate(BBP)(0.1%)
フタル酸ジブチル   Dibutyl phthalate(DBP)(0.1%)
フタル酸ジイソブチル Diisobutyl phthalate(DIBP)(0.1%)

⑤罰則
RoHS指令に違反して特定有害物質を上限濃度以上含む製品を上市した場合、その上市した国が定める国内法罰則が適用されます。一例を示せば、ドイツでの違反の場合、「罰金額上限5万ユーロが課される」ことになります。

⑥対策
自社製品をRoHS指令に適合させるためには、自社製品に含まれる特定有害物質の量をあらかじめ調査しておく必要があります。調査方法としては、現行の六種類の有害物質についてはICP分析(精密分析)が一般的です。これは物質に高電圧をかけてプラズマ化し、その発光スペクトルから含有元素の同定と定量を行う分析法です。
なお、精密分析よりも分析精度は劣りますが、有害物質の大まかな含有量を安価に調べる方法として蛍光X線分析(簡易分析)があります。
これらの分析を専門とする業者は国内に多数あり、自社で分析設備を持っていなくても、これらの業者に依頼することで自社製品のRoHS適合性を確認することが出来ます。

⑦ELV指令について
RoHSと同様に、EU欧州連合が環境保護のために特定有害物質の使用を制限している制度としてELV指令があり、この指令の場合には、対象製品は自動車およびその部品となっています。ELV指令は2000年10月1日に施行され、2003年7月1日以降に販売される新車から適用されています。
ELV指令においても、RoHS指令と同様に特定有害物質とその許容濃度の上限が定められており、以下の四種類がELV指令での特定有害物質とその許容濃度の上限値です。

・鉛 0.1% (1000ppm以下)
・水銀 0.1%(1000ppm以下)
・カドミウム 0.01%(100ppm以下)
・六価クロム 0.1%(1000ppm以下)

ELV指令を順守するためには、自社製品の特定有害物質の含有量を把握しておかなければなりません。この分析(ELV分析)のための測定器はRoHS指令に対応する精密分析・簡易分析の測定機と同一であり、RoHS対策と同様に外部業者に測定を依頼することが出来ます。

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